大人の塗り絵で脳を鍛える

 塗り絵といえば、幼稚園の頃クレヨンで描いたあの「ぬりえ」を連想するかもしれませんが、ここ数年は大人向けの塗り絵が脚光を浴びてきました。

  


 絵画は、音楽と並んで右脳を使う代表的な科目です。しかし、子供の頃はだれでも絵を描くことが好きだったはずなのに、大人になるとほとんどの方が絵を描く楽しみを忘れてしまいます。
 絵を描くことにつきまとう「うまく描かなければ」という気持ちが、絵を楽しむことを阻んでいるのかもしれません。
 カラオケならヘタでも平気で歌うのに、絵はヘタだから描かない。不思議ですね。

 塗り絵は、そうした「デッサンへの劣等感」を吹き飛ばしてくれます。プロの描いた下絵に色を塗っていくだけで、だれでもすばらしい絵を完成させることができるのですから…。

 さらに上級者向けには、名画の下絵に水彩で着色していき、素人とは思えない水彩画を完成させるような商品も出回っています。筆づかいにかなりのテクニックを要求されますから、そこまでできる人ならデッサンから描き始めてもよいように思えますが、塗り絵を「プロから技術を学ぶ練習台」と考えることもできます。

 子供の頃は絵が好きだった…。その気持ちをもう一度よみがえらせ、本格的とまではいえないまでも創造の喜びが味わえる、「大人の塗り絵」を試してみてはいかがでしょうか。
 塗り絵は右脳を鍛えるとか、認知症の予防、ボケ防止につながる、というような宣伝コピーが、塗り絵を販売する側から盛んに発信されています。しかし、もっと単純に「絵を描く深い喜びが味わえる」というように考えてみてはいかがでしょうか。

 塗り絵は、絵を描くプロセスからデッサンを取り除いたものですが、たとえお手本どおりに色を塗るだけにしても、創造力を向上させることに役立つでしょう。何よりも、脳が喜びます。また描きたくなります。それが前頭葉の活性化につながるのです。
 塗り絵をきっかけに、水彩画、淡彩スケッチ、色鉛筆画、水彩色鉛筆画、ボタニカルアート(植物画)、水墨画などを始めることになれば、さらに生きがいは高まります。


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